院長日記

第20話 有名人の来院について


有名人(所謂芸能人)と言われる方は、東京に比して、私のクリニックのある大阪にははるかに少ないでしょうが、たまには来院される事があります。お笑い系の方であったり、歌手や俳優の方であったりするのですが、当然紹介者がおられる場合がほとんどで、大抵あらかじめ、できるだけ人目につかないように配慮して欲しいと申し出られます。幸い、当院は完全予約制で、しかも受診者の方があふれかえるといった有名医院ではありませんので、この点はあまり問題にはなりません。ただ、稀に、普通に電話予約を取られて来院され、こちらがびっくりする事もありますが。
私の経験上ですが、この手の職業の方は、ふんぞり返ったり、偉そうにかまえたりする方はまずおられず、回りへの配慮を気にされますし、非常に端的に希望を伝えられます。皆さんが思いがちな我が儘な方は少ないようで、やはり有名人たるところかなと、感心する事も多くあります。
職業柄でしょうが、化粧では隠せない、シミやシワの治療を希望される場合が多いのですが、如何せん、皆さん非常に忙しい方々なので、大阪での公演終了後すぐに治療して、何とか一週間で完治しないだろうか、と言った事になります。そのため、万が一の事も考えると、一番よいと思われる治療を受けていただけなかったりもします。
有名人の方だけでなく、何か事業をされている方などで、何かお礼をと、公演に招待していただいたり、食事にさそっていただいたりと言う事もあるのですが、気持ちはうれしく思いますが、治療費は頂いている訳で、また、そういったつき合いが好きな方ではないので、お断りする事になります。どうぞ、つき合いの悪いやつ、と気を悪くなさらないで下さいね。この場を借りて。