本日のカウンセリング

【第52話】 ニキビ治療のグローバルスタンダード(2019/08/26)


先日、顔のニキビを何とかしたい、と20代の女性が相談に来られました。
ニキビは昔からよくできていたそうなのですが、ここ数ヶ月で悪化してきた気がするということでした。確かにニキビはお顔全体に点在していて、強い赤みがある部分も確認できました。
日本の皮膚科では、ニキビ治療に抗生剤や消炎剤が処方されることが多いようです。
たしかに抗生剤や消炎剤で一時的に症状を抑えることはできます。ただ、こうした治療法は根本的な治療ではなく、暫くするとニキビは再発します。
当院では、ニキビ治療にトレチノイン(ビタミンA誘導体クリーム)を処方します。実は、これが世界でのニキビやニキビ跡治療のファーストチョイスなんです。
このトレチノインを塗るとレチノイド反応が起こり、その部分のターンオーバーが早まり肌が再生します。具体的には塗り始めて数日するとポロポロと皮がめくれたり、少し赤みが生じたりします。患者様に合った丁度良い濃度を探すのが少し難しいのですが、こういった症状が痛みや強いヒリヒリ感無く丁度良く起こっている場合、クリームがよく効いていると言えます。根気強く1日1回、就寝前の乾いた肌に塗布していただければニキビやニキビ跡は改善されていきます。
これまで何を試してみてもニキビが改善しなかったり、一時的に改善はするも再発を繰り返しているという方は、一度トレチノインを使ってみられることをお勧めします。