院長日記

第28話 中国の美容外科事情2


免疫とは、自分のものではないものの侵入に対してそれを排除する、つまり、自分を守る手段ですが、この免疫力を高める事で、異物の侵入や病原菌を排除するだけでなく、癌細胞等を攻撃する治療法(免疫療法と呼ばれますが)が行われています。癌細胞を直接攻撃するリンパ球を、ご自身の末梢血から分離、培養、活性化し、体内へ戻す、非常に体への負担の少ない先端医療ですが、この療法に少し関わっているのと、アンチエイジングとしての利用への関心も強く、その関係で、先月北京へ行ってきました。
今回、美容外科のほうはついで、であったのですが、幾つかの施設やドクターとも意見交換できましたので、その報告もかねて少しお伝えしたいと思います。
中国では、西洋医学への転換がかなりの速度ですすんでいますが、日本のように各分野の権威と言うか、長老はおらず、若手の新進気鋭のドクター(ほとんどがアメリカ留学者ですが)がほとんどの地位を築きつつあるようです。
まだまだ見よう見まねの或ではありますが、権威主義の悪弊がないので、加速度的に飛躍してきそうには思え、実はそのダイナミックさに羨ましくもありました(日本の大学医学部のとんでもない部分をいやと言うほど見てきたのもあって)。
5年程前までは、上海や南京へ行く機会が多々あり、確かにその開発の速度の早さに驚いたのですが、まだまだ自転車も多かったのに、今回の北京ではもう自動車だらけで、市街地では自転車をほとんど見かけなかったのには仰天しました。美容外科も以前に比べてかなりレベルアップ(日本の私から見ての話しですが)されていましたが、持ち帰れるような手技等は残念ながらありませんでした。
人民解放軍専門病院
▲人民解放軍専門病院
顔面の美容外科
▲顔面の美容外科
釣魚台で食事
▲釣魚台で食事する機会に恵まれましたが、共産党幹部の賄賂の発生現場としか思えず、あまり楽しくはありませんでした。