本日のカウンセリング

【第94話】 号泣の意味 [2023/02/06]


長期休みが近づくと、親子でカウンセリングに来られる方の予約が増えます。その度に昨年の春休み前に来院された、中学生のお嬢さんとお母さんを思い出します。
カウンセリングを受けられる方の殆どは、“何処”を“どうしたい”といった具体的な希望(お悩み)をお持ちなのですが、このお嬢さんは、漠然と鼻が気になるというだけで具体的なご希望をお持ちでないご様子でした。それどころか、カウンセリング中は終始泣き出しそうで全く乗り気でないご様子…
とりあえず院長に状態を見ていただき色々と説明をしていただいたのですが、大丈夫かなぁっと心配でなりませんでした。
説明を終えて、最後に院長が「何もしなくていいんじゃない?何もおかしくないよ。気にしなくて大丈夫だよ」と告げると、お嬢さんは堰を切ったように泣き出されました。
終始黙ってやり取りを見守っておられたお母様によると、一年ほど前から「気になる」「整形がしたい」と言い出されたそうで、「せめて中学を卒業するまで待って、カウンセリングを受けに行こう。」と約束をしていたとの事でした。
本当に整形をしたいと望んでいた訳ではなく、院長の一言で『しなくても良いんだ』と安心して涙が止まらなくなった様です。お母様も、その姿を見て安心しておられました。
具体的に彼女に何があったのか、 何が整形をしなきゃという気持ちにかき立てたのかは分かりません。ただ、多感な年齢故、気にしなくていい事も気にせざる得なかったのかも知れません。
実際、彼女の様にどうしたらよいのか、どうすべきなのか悩んで来院される方は大勢おられます。カウンセリング=施術というわけではありません。具体的なプランが決まっていなくてもカウンセリングにお越しいただく事で少しでもそのお悩みが解決できるのなら、是非一度ご相談を頂ければと思います。
最後に素敵な笑顔を見せてくれた彼女。あれ以来連絡が無い事を嬉しく思っています。